5人の選考委員の先生方からの講評です。

 

●相澤直人先生

 1曲目 和声感、編曲のうま味のようなものがもう少し自由な緩急で表現されても良いかもしれません。細かなpitchの乱れも少々気になりました。2曲目 均整のとれた見事なアンサンブル。Fdurになったところ、長調だからといって、ただ明るくなった…少々、内容・内面的な…が欲しいと思いました。恐らく8分制限のためだとは思うのですが、編曲の良いところをアピールした演奏によりなると共感が持ちやすいと感じます!

 

●江上孝則先生

 日本の名曲を堂々と演奏なさいましたね!「荒城の月」では背すじが伸びました。どの曲も繊細かつ大胆でした。制限時間があるので、もっとゆったり演奏されたかったと思います。

 

●大志万明子先生

 正統的な大人の合唱団。媚のないしっかりした歌唱、立派。スケールの大きな凛とした曲づくり。すてきでした。ありがとうございました。

 

●片野秀俊先生

 沢山の人数で全く気負いのないナチュラルな音楽が心地良く耳に入ってきました。1曲目のオブリガードもう少し大きくてもいいのかな。2曲目「はるこうろうの」「めぐるさかずき」高音ややフラットでもったいなかったです。山田耕筰ではなく、原曲の滝廉太郎のメロディを懐かしく聴かせていただきました。3曲目「ゆうやけこやの」やはりややフラット惜しい。抒情歌や唱歌は様々な編曲がありますので、他のものも聴かせて欲しいと思いました。

 

●片山みゆき先生

 様々な作曲家により合唱曲へと編曲された名曲たち。おはずかしいながら上田真樹さんの編曲は初めて知りました。様々なしかけや音域の広さ、ハーモニーの複雑さなど、なかなか手ごわい編曲ですが、そのむずかしさを感じさせず、むしろ真樹さんの豊かな音楽性を表現された皆様のすばらしさにあらためて拍手と敬意を表します。